画像鮮明化「Haze Reduction」 FPGA画像処理
概要
Haze Reduction(ヘイズ リダクション)は霞や霧を低減する画像処理技術で、FPGAに実装することで、フルハイビジョンサイズの動画の霞や霧を低減し、鮮明化した映像を機器へ送ることができます。
FPGA画像処理の実装例(HazeReduction FPGA向け)
ハードウエア実装による高速処理(HazeReduction IP※モジュール)
画像処理アルゴリズムをハードウェアに実装することでソフトウェア・ソリューションより省電力でビデオ・ストリームを実時間処理できるようになります。当社ではHaze ReductionのハードウェアIPをFPGAデバイス向けに実装しバイナリ形式で提供します。Haze ReductionはIPモジュールが内蔵するスキャン・ライン・バッファを使用してビデオ・ストリームの霞除去をリアルタイム処理します。外部フレームメモリを使用して処理する必要がある場合は外部フレーム・バッファ対応のHaze Reduction IPを提供します。
※IP=Intellectual Propertyの略、知的財産を意味します。
【基本仕様】
入力 RGB 8~12Bit
出力 RGB 8~12Bit
クロックおよび同期信号
パラメータ制御、BUSインターフェース
※RTLポートのBUSインターフェースは汎用品のため、特定のバスにブリッジが必要です。
【実装オプション】
処理バッファ構成 最少ラインバッファまたはフレームバッファ
※アプリケーションに合わせてハードウェアの規模と処理能力を最適化できます。
【提供形態】
■RTLモジュール
RTLでの組込み可能IP
■FPGAモジュール(要問合せ)
実装デバイスは発注時指定
ALTERA
XILINX
実装用ライブラリとして提供
■システム設計モデル
CまたはSystemCでのインターフェース
【応用例】
■監視カメラ
霞のかかった状態を改善し、視認性を向上。
■車両の前方・後方監視用カメラ
突然の霞、霧を改善して監視。
■霧除去のON/OFFで視界の悪さを観測
雨天時等の霧、霞のかかり具合に合わせて処理を選択し使用。
Haze Reductionによりビデオ・ストリームを直接リアルタイム処理するシステム構成例
(スキャン・ライン・バッファを使用)
評価実装例
1.Altera評価システム向け
以下の図はHazeReductionデモ・システムをマクニカ製HelioボードのLinux上に構成した例です。基本システムはBitec DVI評価ボードを使用してDVI入力をメインメモリ上のフレームバッファに取り込み、出力ビデオイメージをAlpha blendingモジュールによりLinuxのGUIイメージと合成しDVIへ出力します。本デモ・システムはFrame buffer readerとAlpha blendingの2つのモジュールの間にHazeReduction IPモジュールを挿入しています。
注意:この構成はHazeReduction IPの機能上の効果をデモすることを目的としています。HazeReductionのユーザーはビデオ・ストリームのパスをターゲットとなるアプリケーション・システム上で最適化する必要があります。
デモ・システム基本仕様
入力:1024 x 769p DVI
出力:1024 x 768p DVI
スキャンライン・バッファ: 3ライン
処理精度: RGB 各色8ビット
制御インターフェース:パラレルAXIブリッジ
2.Xilinx評価システム向け
以下の図はHazeReductionデモ・システムをXilinx製Zynq評価ボードのLinux上へ構成した例です。基本システムはHDMI拡張IOボードを使用したXilinx Zynqのビデオ処理ライブラリのデモ・システムです。このシステムはHDMI入力のビデオ・ストリームをメインメモリ上のフレームバッファに取り込み、ハードウェアモジュールのビデオ処理ライブラリが処理したビデオ画像をビデオ・メモリに格納した後にHDMIポートへ出力します。HazeReduiction IPをビデオ処理ライブラリと置き換えてフレームメモリとビデオメモリの間に挿入しています。
注意:この構成はHazeReduction IPの機能上の効果をデモすることを目的としています。HazeReductionのユーザーはビデオ・ストリームのパスをターゲットとなるアプリケーション・システム上で最適化する必要があります。
デモ・システム基本仕様
入力:1920 x 1080p HDMI
出力:1920 x 1080p HDMI
スキャンライン・バッファ: 3ライン
処理精度: RGB 各色8ビット
制御インターフェース:パラレルAXIブリッジ
ネットワーク・カメラへの実装例
ネットワーク・カメラを監視システムとして使用する場合は動画をリアルタイムで処理しなければなりません。伝送先のシステムで動画を蓄積し、必要なときにホストコンピュータ上で画像処理を行いノイズ除去を行うことも可能ですが、圧縮伝送される動画では画像の劣化を避けられません。解決策として、センサーの出力信号を極力早い段階で処理することで、劣化の少ない結果を得ることができます、サイズの大きい動画を処理するにはハードウェア化できるHaze ReductionでFPGAに実装する方法が適しています。
特長
・センサー解像度の有効利用
・リアルタイム処理(低遅延の動画処理)
・鮮明化後の動画圧縮
HazeReductionデモ動画
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関連ソリューション・サービス
HazeReduction 霞除去
ALTERA版デモ環境とデモ動画
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