ソリューション・サービス

画像特徴強調&画像特徴領域内分類支援システム「VIS&TFC」

概要

本製品は東京理科大学小島研究室(創域理工学部社会基盤工学科 地球環境工学研究室)の特許(5件)を利用して日本工営株式会社、NSW 株式会社、東京理科大学(小島研)が共同で開発した商品です。製品に関する問い合わせはNSWにお願いします。

錯視を誘発する画像処理によりひび割れと各種画像特徴を強調表示するシステム「VIS※1」と、画像の特徴を分類・解釈する「TFCアルゴリズム※2」の機能を持ち、ひび割れの強調表示とひび割れ領域内の深さ情報を可視化します。

※1 VIS:Visual illusion based-Image feature enhancement System
(錯視誘発画像特徴強調システム)
※2 TFC:Target and non-target image Feature area Classification algorithm
(対象画像特徴&非対象画像特徴領域内分類アルゴリズム)

特徴

① ひび割れを強調表示し、視認性を向上(VIS)
幅0.2mmといった微小なひび割れも強調表示が可能です。目視検査の負荷軽減や迅速な検査を可能にします。

② リアルタイムでひび割れデータの描写が可能(VIS)
検査現場での静止画や動画のリアルタイム検査、および保存した静止画や動画に対する事後分析双方を支援します。

③ 特定したひび割れ領域内やざらつき等のテクスチャ特徴領域内の深さ情報を可視化(TFC)
画像内の電磁波反射率の相対的な差を自動認識し、コンクリートのひび割れの相対的な深さを可視化することができます。その面積占有率をグラフ化し、判定・分析を支援します。

特徴

動作環境

Windows10 Pro 64Bit 版
Windows10 Home 64Bit 版
Windows11 Pro 64Bit 版
Windows11 Home 64Bit 版

機能1【錯視誘発画像特徴強調システム(VIS)】

■錯視誘発画像
 錯視誘発処理はひび割れの視認性を改善します。特に、細いひび割れに対してもより明瞭に判読を改善します。
 従来の画像特徴強調で、主に使用されているエッジ強調などと比べ、全方向または特定方向の変化点に対して明瞭さの強調を行います。
  1.全方向(回転)
  2.上下
  3.左右
  4.斜め1
  5.斜め2
  6.たすきがけ1
  7.たすきがけ2

■視認性画像
 錯視誘発処理の結果を特徴量に応じて分類し図化します。
 ひびの場合は太さを分類し、汎用テクスチャとして着色表示します。
 また、特徴量は閾値を設定することで、特定の範囲のみ着色表示することができます。

■画像補正
 元画像に対して画像の補正を行うことができます。
  1.色調補正
  2.ガンマ補正

■フィルタリング
 錯視誘発および視認性画像に有用なフィルタ処理を行うことができます。
  1.平滑化
   ・移動平均
   ・ガウシャン
   ・メディアン
  2.画像特徴合成
   ・ラプラシアン
   ・分散
   ・プリューウィット縦
   ・プリューウィット横
   ・ソーベル縦
   ・ソーベル横

■処理方法の特徴
 VISは入力画像を他のアプリケーションの表示ウィンドウから取り込みます。
 例えば、Webブラウザの画面やWindowsアプリケーションのウィンドウで表示される画像に対して、リアルタイムで特徴強調・判読処理を行うことが可能です。
 このように既存システムと協調して利用することができます。(既存システム併用型、アイデア創出支援型)

機能1【錯視誘発画像特徴強調システム(VIS)】


■処理画像の保存
 錯視誘発画像、視認性画像、処理パラメータは保存することができます。任意の領域で切り出して保存もできます。
 元画像、錯視誘発動画、視認性画像をドラッグ&ドロップするだけでパワーポイントのファイルが作成できます。

機能2 【特徴領域分析(TFC/n-TFC アルゴリズム)】

本機能は起動後に ”特徴領域分析” の機能タブを選択する事で、
「対象画像特徴領域内分類画像(TFC画像)」もしくは「非対象画像特徴領域内分類画像(n-TFC 画像)」の分析結果を表示します。


■メニューウィンドウの表示


■分析実行および結果表示
 ・領域設定(全領域、矩形、多角形)
 ・境界領域指定
 ・元画像のオーバーレイ表示
 ・クラス繰り返し表示(昇順表示、降順表示、表示速度変更)
 ・表示クラスの選択



■クラス別重心グラフ(グラフ拡大・縮小表示)


■クラス別占有率グラフ
 ~寸法計測、表示・単位切り替え、グラフ表示~




 ~クラス別選択、面積表示~


■処理方法の特徴
 TFCは入力画像を他のアプリケーションの表示ウィンドウから取り込みます。
 例えば、Webブラウザの画面やWindowsアプリケーションのウィンドウで表示される画像に対して、
 ひび割れ領域内の深さ情報を可視化したり、計測機能を用いる事で寸法や面積を計測・表示することが可能です。


■処理画像の保存
 特徴領域分析画像(入力画像、出力画像)、特徴領域分析計測情報(クラス、面積占有率、面積㎡、面積㎠、面積㎟ 、画素数)は保存することができます。
 任意の領域で切り出して保存もできます。元画像、特徴領域分析画像をドラッグ&ドロップするだけでパワーポイントのファイルが作成できます。

応用例

・コンクリート構造物のひび割れ調査
・ひび割れ進展状況の判読・検出・図化支援
  RC梁の曲げ・せん断試験動画など)
・錆(さび)の進展状況の判読・検出・図化支援(TFC)
・地形判読(TFC)
・各種リモートセンシング画像
・土木建築用途
  橋梁、橋脚、ダム堤体などの調査(離れた場所からの画像も視認できる(足場不要))
  建物・地表面変状などの調査
  飛行場滑走路の不陸調査
・その他用途・分野
  塗装・仕上げ面のキズ、凹凸チェック
  航空機機体の画像チェック
  X線画像、CT画像、MRI画像、超音波画像のチェック
  肌のコンディションチェック
  ガラス、宝石などの微細な傷のチェックなど

<動画>

ひび割れ検査
≪錯視誘発画像≫


≪視認性画像≫


<静止画>
 ひび割れ検査、錆(さび)調査
 ≪特徴領域分析画像≫


<応用キーワード>
 ・錯視応用(擬似回転錯視:凹凸&テクスチャ強調、残像錯視:鮮鋭化)
 ・画像判読支援、画像特徴合成強調(エッジ、線構造、各種テクスチャ強調)、画質改善(鮮鋭化)
 ・リアルタイム処理、教師データ選定支援
 ・既稼働システム併用支援型、アイデア創出支援型(各種観測動画・静止画利用分野)
 ・対象画像(動画&静止画)
  リモートセンシングデータ:衛星マルチスペクトルデータ、ハイパースペクトルデータ、マイクロ波映像レーダデータなど。
  点検・計測画像:ドローン動画、3D動画、暗所点検動画・静止画像、顕微鏡画像、天体画像など。

日本工営株式会社について

 日本工営グループは、世界中の人々の安全・安心を支える国内No.1の建設コンサルタントです。
 1946年の創業以来、日本の建設コンサルティングのリーディングカンパニーとして社会基盤の整備を事業として社会課題解決に携わり、
 160以上の国と地域において国づくり・人づくりの根幹に関わるサステナブルなビジネスを展開しています。
  ・ホームページ :https://www.n-koei.co.jp/
  ・お問い合わせ先:https://www.n-koei.co.jp/contact/input

東京理科大学創域理工学部社会基盤工学科 小島研究室(教授:小島尚人)について

 小島研究室は、「地球環境工学研究室」として国土を対象とした「調査(環境監視)、計画、防災」、
 いわゆる「国土の管理支援」を目的として、地球観測データの処理・解析技術に関する研究・開発に取り組んでいます。
 特にリモートセンシングや地理情報システムを融合した画像情報の解析、及び解析技術開発に注力しています。
 多くの特許技術、それらを応用した解析ソフトウエアを開発しています。

資料ダウンロード

リーフレット1(VIS&TFC)download_link1_url

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お問い合わせ

デバイスソリューション事業本部 営業統括部
東京都渋谷区南平台町2-15
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E-mail:Embedded-Info@ml.nsw.co.jp