NSW株式会社と株式会社Scalar、メインフレームのモダナイゼーションに向けたCOBOLアプリケーションの効率的なマイグレーションソリューションを共同検証・開発することで合意

NSW株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役執行役員社長 多田 尚二、以下NSW）と株式会社Scalar（本社：東京都新宿区、代表取締役CEO兼COO：深津 航、代表取締役CEO兼CTO：山田 浩之、以下Scalar）の両社は、伝統的なメインフレーム環境からのモダナイゼーションを支援するにあたって、COBOLアプリケーションのマイグレーションソリューションの共同検証・開発について合意したことを本日お知らせします。

このパートナーシップを結ぶことで、クラウドなどのオープンプラットフォームの最新技術と既存の資産との連携による、データ活用の可能性や運用効率の向上等を図り、企業価値の最大化へ寄与します。

メインフレームモダナイゼーションは、デジタルトランスフォーメーションの一環として重要である一方、その実現は容易ではありません。

今回、マルチプラットフォームのメインフレーム運用において長年の実績と専門的な知識を持つNSWと、複数異種のデータベースに対応する汎用的なトランザクションマネージャー「ScalarDB」を提供するScalarとのパートナーシップ締結により、メインフレームで稼働する既存COBOLアプリケーション資産の大幅な修正を伴わずに、クラウドなどのオープン環境に移行できるマイグレーションソリューションの共同検証・開発を行います。

短期間かつ低コストで、安心安全なメインフレームモダナイゼーションを実現するためにScalarDBを使用して、既存のCOBOL資産を生かしたデータ整合性の確認を共同検証する予定です。この共同検証の内容については、2023年12月6日〜12月9日に開催されます「db tech showcase（注１）」のScalarセッションにて発表します。

NSWのエンタープライズソリューション事業本部 フィナンシャル事業部長、一瀬一也は次のように述べています。
「メインフレームのモダナイゼーションは、レガシーシステムをお使いの多くの企業様にとって重要な一歩です。お客様の豊富な資産を新しい技術と統合し、効率的でモダンなビジネスプロセスを実現することはScalar社とNSWが情熱をもって取り組むべき課題と考えています。Scalar社の保有する最新技術とNSWがこれまで培った業務ノウハウを融合させ、価値あるソリューションの提供に取り組んでまいります。」

ScalarのCEO兼COO、深津航は次のように述べています。
「メインフレームのモダナイゼーションでデータベース・アーキテクチャを移行し、データモデルを変更すると、COBOLアプリケーションの書き換えなどが必要になります。NoSQL データベースでは、データ構造を JSON で扱え、キーを分散することでリニアにスケールするという特性を持っており、COBOLも近年 JSONデータ型を COPYBOOK から変換して扱えるようになってきています。しかしながら、NoSQL データベースには、トランザクションの制約があり、NoSQLデータベースの整合性を考慮してアプリケーションを移行するのは容易ではありません。
そこで、メインフレームの階層型のデータベースを NoSQL データベースに移行する際に、トランザクションマネージャーとして ScalarDB を利用することで、既存のCOBOLアプリケーション資産を生かしたまま、Javaなどで記述されたオープンなアプリケーションからもアクセスすることで、新しいサービスの開発などが行えます。
今回、NSW様の COBOL 開発の知見、オープンシステムの知見、クラウド技術・運用に関わるノウハウをもとに、実際のユースケースに照らし合わせて、移行シナリオを検証し、多くの皆様に検証結果を共有させていただくことで、多くのメインフレームの資産を近代化することに貢献して参ります。」

（注１）db tech showcase
データに関わるすべての技術者に「学び」「気づき」「変化」を提供する場として、2011年の開催以来、国内最大規模のデータとデータベース関連のカンファレンス。
URL：https://www.db-tech-showcase.com/